わたしとあなた

生命の途方もないつながりの果て

ふらりとこの世界に現れた私と”あなた”

いのちのふるまいに従いながら

はかりしれない瞬間を積み重ねて

物語をつむいできた

わかりあえるということを前提にしながら

わかりあえないことを共有するしかない

ふわふわとした手ざわりだけでつながる

私と”あなた”のたった一回の物語を

愛というからくりに引きずられながら

よまい

 私たちという即興は

輪郭だけが踊る

一夜限りの影絵芝居

心の機微も後悔も

時の流れに塗り込められて

記憶というシルエット

神様の気まぐれに付き合わされ

人間という現れ方をした

私とあなた

生きたようにしか生きられなかった

うたかたの陽炎のごとく