投稿日: 2017年10月20日2022年11月10日あきあかね 君たちの残したざわめきの余韻に 書架の溜息がここかしこ 積まれた本に、カウンターも不機嫌そう ふと配架の手を止めて、 窓の外には秋茜 屋上の手すりの向こうに、雲が白い列をなし 東京のノッポのビルが、墨色の棒グラフ 教室のすりガラスに浮かぶ影法師 うなずき合うふたつみつ 体育館の時折聞こえる歓声は グランド超えて街角に消えていく